さらば。新卒就職難の国カナダ。

 

3年前、カナダで4年制の大学を卒業し、インターン先で職歴までつけたものの、面接すらできずにカナダの職探しは終わった。カナダの就職がなぜ厳しいのかこの経験を通してわかってきたことを紹介しようと思う。

就職にはコネと人脈が必須

まず最初に言えることはカナダ含めアメリカ、その他オーストラリアなど英語圏の国で就職するためには”コネ・人脈”が必須だ(以下人脈)。これがなければまず就職は絶対無理だと思ったほうがいい。面接に受けさせてもらうことさえ困難だ。

それは多くの英語圏の国は「村社会」だからである。

僕がカナダで仕事を探していたとき、ネットで求人を見つけてウェブ上の応募フォームに情報を入力したり、宛先のメールアドレスにレジュメを直接送ったりしていた。だが返信どころかお祈りメールすらほとんど来なかった。村社会だと受け取る側は「誰こいつ?」となるだけで、顔も知らないし話したこともないやつはできるだけ相手にしたくないと考えているようだった。

もちろん新卒だったので経歴が関心を引くものではなかったせいというのもある。ただほとんど返事が来なかった理由には人種差別によって無視されたものが多いのかもしれないと疑った。レジュメに記載された名前から白人か否かを判断して、相手にしたくない人種だったら無視するやつだ。これは外の人間からしたら採用担当側は何を基準に書類を落としているか誰にもわからないので、差別されてもどうにもならない問題だと言える。

前置きが長くなったが、書類を出すだけではこのように相手にされる確率が低く、就活をしている実感すら湧かない。書類で返事が来ないのであれば、人脈形成するしかない。

大学では企業の採用担当者がブースを設けて自由に学生と話ができる「Job Fair」が年に一度開催されるので、これを利用するくらいしかない。しかし、参加している企業の大半は地元企業ばかりだし、よっぽどのコミュ力がないと担当者の関心を引くのは難しい。年に1度しか行われないという点もかなり難易度を高くしている要因といえる。またこれは日本の合同説明会とは違い、担当者が会社の説明会をするわけではないし、面接をこの場でするわけでもない。

それ以外では自分自身で築き上げた人脈(知り合いや家族・親戚のツテ)に頼るしかない。運がいい人はそれで仕事を紹介してもらってそのまま就職というのもあるが、その仕事が大卒者向けとは限らない。

即戦力でなければ選考すらしない

これはカナダに限らず海外であれば常識。新卒だからといって採用側は新入社員を未経験だから仕方がないという見方を一切しないので、新卒者は転職者と同じ土俵で勝負しなければならない。正直これは世界の常識とはいえ、かなり厳しい現実だ。稀にEnter Level Positionと書かれた新卒向けらしき求人も見かけるが、一部の大企業でしか募集していないし、結局転職者が競争相手に加わったら新卒が負けるのは明白である。

企業側はほとんど新人を教育しようという姿勢がないので、新卒は上記の人脈をうまく使って未経験者お断りの壁をすり抜けられないと、いつまで経っても職歴をつけることができない。こんな状況は日本人から見たら地獄と言える。

就活時期が不定

日本のように就活時期が決まっていて就活シーズンになると一斉にスタートする状況とは異なり、企業側はポジションに空きがあるときにしか人を募集しないので、一度に多くの企業に応募できないし、まともじゃない会社だとダラダラと選考が長引いていつ決まるのか不透明であることがしばしばある。最近、日本では海外と比較したときに4月の一斉入社が批判されたりもしてきているけど、そのほうが活動すべき時期が明確になって流れがわかりやすいので、そのままのほうが良い。